「私の膝痛は治りますか?」斑鳩からの変形性膝関節症の患者様と

変形性膝関節症は症状の進行具合で治療効果が変わります。

変形性膝関節症の膝の痛みは、大まかに4段階に分ける事ができます。

①膝関節内で軟骨同士がぶつかり合い、次第に関節軟骨が劣化していくようになります。
このときの特徴は、膝の内側のチクチクとした痛みや、膝の動きのぎこちなさです。

また最初のうちは、痛む時が痛まないと起動が交互に繰り返されることが多く放置しているとだんだん痛む時間が長くなり、痛みの程度も増していくことになります。

②関節の軟骨の劣化や変形性が進んで、骨棘と呼ばれる骨の変形が見られるようになります。
この段階の特徴は膝に体重がかかるたびに痛みが現れるようになり、階段の上り下りが辛くなります。

③膝のクッション性機能がいっそう弱まって膝が腫れたり膝に水が溜まったりといった症状を訴える方が多くなります。
またO脚がひどくなり、歩くたびに体が左右に揺れるようになります。

➃この状態になると安静にしていても膝が痛く、杖をつかないと歩けなくなってきます。関節軟骨が完全にすり減ってしまい関節内で骨同士が直接ぶつかり合うため、少し動かすだけでも痛みが走るようになります。

結論からいえば、
① ②の段階は通常の治療で問題ありません。
④の段階は、手術対応になるかと思います。
③の段階は治療に時間はかかりますが、O脚矯正等をすれば難しくはありません。

特に③の治療は特殊なので、この段階での説明をします。

変形性膝関節症は、軟骨と軟骨とがぶつかるぐらい関節の隙間がなくなってしまったために起こる現象です。
この状態を解決するために、関節の隙間を広げる治療を行います。

そして、そのために力を発揮するのが、当院の得意とするO脚矯正です。この治療法は歪んでしまった膝関節の軸を調整し、同時に関節を緩めて内部の関節同士を動きやすくしていきます。

もっとも、私が患者さんに対して治療する場合は、膝関節だけではなく股関節や足首の軸も合わせて行き、③までの膝の痛みであれば、痛みを改善する事ができます。

ただ④の段階までいくと、関節面の状態がひどすぎ改善させることが難しく手術対応のケースが多いのも現実です。
だからこそ、悪化しないうちに関節の隙間を広げる等の治療することが変形性膝関節症では大切になります。