なぜ膝痛になったのかわからない?膝痛の前兆について。平群の患者さまと

O脚や足の筋力低下は膝痛になる前兆…

膝痛はスポーツ選手など膝を酷使する人がなるものというイメージを持っている方が多いようです。

もちろん、そういう方もいらっしゃいます。しかし、実は膝痛のほとんどは長年の運動不足による足の筋力低下が原因です。今回はそのメカニズムについて説明します。

足の筋力低下で、大きな影響を出すのが大腿四頭筋の内側の筋肉です。内側広筋といいます。
この筋肉は日常の生活ではあまり使われず、普段から体を動かしていないと、いつの間にか筋力低下が進んでしまいやすい場所です。

内側広筋が衰えてくると、膝の外側の筋肉に比べて内側の筋肉が弱くなるため膝関節が傾いてO脚に進むことになります。内側を支える筋力が衰えてくるため自然に膝が外へ外へと開いてしまうわけです。

すると、膝関節内で内側の軟骨同士がぶつかり合いやすくなります。以前ブログにあげた五十肩の原因に似ています。

いつも関節面同士がぶつかっていれば、軟骨の摩擦が進んだり、軟骨の形が変形したりしてきます。
つまり、膝関節のクッション機能も低下していってしまいます。

ただ癖が悪いのは、膝関節は肩関節に比べ痛みが発症しにくく、外傷によるものでなければ初期の状態では違和感しかないはずです。

その状態が何年も何年も…
その結果、膝痛が起こり、続いて膝に水が溜まるという状態になります。