後縦靭帯骨化症の治療の限界とポイント。奈良市朱雀からの患者さまと

今までの経験から、病院でレーザーや牽引にも効果がなかったという方も、頚椎を牽引しながら骨の動きをつけていくことで、痛みが軽減するケースが多くあります。
ですので、諦めずに治療をお試しになる事をお勧めします。

しかし、後縦靭帯骨化症は頸椎のいくら治療行っても残念ながら骨化自体が改善しているわけではありません。

なのに、たちどころに痛みやしびれが解消してしまう方が大勢いらっしゃると言うのは、裏を返せば後縦靭帯骨化性と診断されたものの

「痛みや痺れの本当の原因は実は骨化だけではなかった」
という結論に至ります。

少し専門的な話になってしまいますが、皮膚知覚帯というものがあります。

この図のように、脊椎それぞれから出た神経は、体のある特定の箇所を支配していると言うことを示します。
このことから靭帯が骨化して、例えば頸椎の7番目を圧迫しているとすれば7番目の支配領域がしびれるはずです。
しかし、腕の上部と家となる部分がしびれると言う場合は本当の後縦靭帯骨化症ではなく、そのしびれの原因は骨化した靭帯ではないと判断できるのです。

「靭帯が骨化した」

と聞くと絶望的な気持ちを抱かれる患者さんも多いと思いますが骨化と診断されても、痛みもしびれもないと言う方も大勢いらっしゃいます。

ですからまず、原因が本当に骨化にあるのかを探った後で適切な治療を行うようにしてください。